親がヤクザという人生

ヤクザを父に持つ娘さん(以下カナさん)とお話をする機会がありました。

カナさんは花に例えるならひまわりみたいな人です。
笑顔が素敵で、ぴょんぴょん跳ねている雰囲気をもっています。

だからこそ、そんな家庭環境にかなり驚きました。

学生時代、彼女が家に帰ると
日本刀で左肩を斬られて動けなくなった父が家に居間にうずくまって居たそうです。

そんな経験はひとつやふたつじゃないらしく。

数々のとんでもないエピソードをもつカナさんに相談に乗ってもらっていました。

「資金繰りが結構辛くて大変でして」
と走り回る僕の現状を話していたんです。

その時彼女が言った言葉がなぜか心に残りました。


「感情は味わってみないとわからないよね」


「辛い」「悲しい」「怒り」
色んな感情の言葉を僕だって知っています。
でもカナさんと僕とでは
「感情の濃さ」が違うのでは?

彼女が味わってきた「悲しい」「辛い」に比べたらどうなんだろう。

僕が想像もできない経験を積んできたカナさん。
彼女の言葉にはとてもかなわないなと思った夜でした。